ガクヤ足袋の特長は型にあります。
足首を深くして素肌を見えにくく、 底の巾を細くして甲の部分の生地で包み込むように履きます。 このように履く事で、高級感のある、スマートでキレイに、シワの少ないピッタリとした足袋を履いていただけます。
ガクヤ足袋のこだわり! ひとつは縫製にあります。
弓なりの掛糸
履いた足袋が脱げないように、コハゼを引っ掛ける糸の事、普通は直線的に縫い付けいますが、ガクヤの掛糸は一目で分かるほど(写真の通り)弓なりになっています。
掛糸を弓なりに縫う事で履いた時の足首のフィット感、遊びを少なくピタット履く事で、シワを防ぎ後姿の美しさを強調します。
また、コハゼの外れにくさの工夫にもなっています。
これは、技術を要求され、尚且つ生産性が非常に落ちますが履き心地を追求した結果のこだわりです。
(全ての製品が対象では有りません)
爪縫い
爪先部分の甲生地と底生地の縫い合せを爪縫いと呼んでます。
親指の外側の付根から指叉を通って小指の外側の付根までを6分割して、サイズ毎にそれぞれの針数を変えて、さらにイセの入れ方(または寄せ方)も変えて縫い合わせます。
ちなみに、「いせ」とは、平面の布を立体的に縫い合わせる技法の一つで、長短2枚の布の長い方を縮めて、丸みやふくらみを出します。 袖山などにも使われています。
千鳥縫い
これは高級品にのみ施しているもので、爪縫いから廻し縫い(親指外側から、かかとを通って小指外側の付根までの、甲生地と底生地の縫い合せ)の後、補強とほつれ防止の為、親指外側の爪先から、かかとを通って人差し指の爪先までの縁を千鳥状にかがる事をいいます。
通常の足袋は、甲と底の縫い合わせと縁かがりを同時に行ないます。 これを分けた事により、力のかかる指先部分まで、かがる事が出来るので、底全体に更なる補強が出来、尚且つキレイに仕上がります。 ピンクの糸を使ってます。
おまけ!
爪先以外の甲生地と底生地を縫合する、廻し縫いには2つの方法が有ります。
通常品:ロックミシンで一気に甲と底の縫い合わせと縁かがりを行なう。
高級品:甲と底を一本縫いで縫い合わせ、その後千鳥縫い縁かがりを行なう。
叉絡み
底生地も袷生地になっています。足袋の中で最も力の掛かる叉の底部分のほつれを防ぐ為、底生地の親指内側の先から叉の付根までと人差し指内側の先までを、かがり縫いをしています。
(全ての製品が対象では有りません)